9月の始めに東京に出張だったわけだが、ちょうどいい時期に立川でOpen Source Conference (OSC) Tokyoが開催されてたので、出張期間を1日延長して初日・金曜日だけですが顔を出してみました。で、その時の感想を幾つか。
まず、Novellがゴールド・スポンサーになってた、のはいいのですがNovellの東京支社からは誰も来てなかった。東京支社の誰かと会えると楽しみにしていたのですがこれは誤算。あのMicrosoftだってブース出してたのに...。東京支社の人とは同じNovellとはいえ余り一緒に仕事をする機会はないので殆ど交流が無いのがちょっと悲しい。
ホテルが一緒だった会津若松市の目黒さんと会場まで同行して、MeeGoや他の自治体でのOSSの使用状況の講演に出席。で、最終的に目黒さん自身の講演も拝聴しました。あと、OOoのサポートを有償で提供するアシストの小川さんという方と少しおしゃべり。そこで思ったのは、日本ではまだまだOSSはそれを使ってコスト削減、という側面が重視されていて、開発コストの共有,という側面まではまだまだ浸透していない、ということ。この状況が将来的にどう発展するかに興味が沸く。まず始めの一歩は有償でサポートを提供する会社がどれだけ一般的になるか、という面である。それが一般的になれば、次のステップとして有償の開発サポートも実現可能になるであろう。OOoに関して言えば、ユーザー側はとりあえずバグを報告してそれを開発をスポンサーしてくれている企業に「直してね」とお願いする図式に現在ではなっているのであるが、これは長い目で見たら長続きはしないであろう。というのもバグを一つ直すのにも開発費がどこかで発生して、誰かがそれを支払わなくてはならないからである。将来的にはせめてパッチをバグ報告後に上げられるような状況を日本の市場でも持っていけるようになるよう切に願う。で、もっと将来的にはコア開発に参加出来るような人材を育てられると一番よい。つまりパッチ書いてあとはよろしく、ではなく最後にintegrateされるまで見届けられる人たちの育成である。僕自身はそれくらいは日本でも可能であると思うのだが、どうでしょう。
まぁそうはいっても現在のOracle中心の開発形態は、Oracle企業自体がかなりの秘密主義であるために、外部の人間の開発への参加は本当に限られたレベルでしか出来ないのが現状である。これをうちらGo-OO陣営は直そうとしているのだが、まぁ現在のユーザーの視点から見たら(とりあえず誰かが開発して無料で使えさえすれば)全く関係の無い話なんだろうな、ということは想像が出来た。悲しいがこれが現実であろう。ただ将来的にコア開発出来る人を育成するにはこの点を直さないとダメである。それは確実に言える。
あと、オフィス・スイートに関して言えば、ユーザーの必要としてる機能のレベルは日本ではかなり低いものだというのもわかった。つまり、はっきり言ってしまえばOOoの今の機能でもそばで教えてくれる人が居さえすれば十分使える、という点である。ということはだ、仮に明日Oracleが開発から手を引いたとしても、バグさえ直してくれる人達が取りあえず数人居てくれればしばらくは安泰、ということになる(のかな?)
そうそうopenSUSEのブースにも立ち寄って見た。渡辺さんという方がブース番をしていた。openSUSEについていろいろとお話をした。松本さんにも会えるかな,と思ったけど無理みたいだった(笑)。
ちなみに、以前同僚のCedric Bosdonnatから名前だけは耳にしていたフランス人のJean-Christophe Helaryさんとも顔を会わせることが出来た。日本語がかなり上手かったのがすごかった。もうネイティブであるアレは。日本はもう15年目だってさ。
とまあこんなところでしょう。日本は生ビールが美味しかったです。あと明星大学の学食は安くて美味しかった。結構日本の大学の学食というのは侮れない。そのうち学食ツアーとか企画してみるのも面白いかも(笑)。